こんにちわ。
3連休は風邪でダウンしていたペンギン店長です。。。
さて、今日は塗り薬の『塗る場所』による吸収量の差についてお話しします。
皮膚は下図のような構造をしています。
一般的に薬剤は皮膚の角質層を透過して効果を発揮します。
この角質層の厚さにより皮膚のバリアー機能が異なります。バリアー機能に薬剤の透過性が大きく左右されます。
同じ薬を塗っても、塗る場所によって効果に差が出る、ということです。
掌や足の裏では角質層が厚いためバリアー機能が高く、逆に顔や首では薄いためバリアー機能が低くなっています。
そのため、バリアー機能が低く、外からのアレルゲンにより発症するアトピーなどが多発するのは皮膚が薄い部分です。
下図はヒドロコルチゾンという薬剤を体の様々な部分に塗った時の吸収量の差を比で見たものです。
前腕に塗った薬剤の吸収量を1とすると、前頸(首)では6倍、陰嚢では42倍といずれも高い吸収率を示します。
逆に角層の厚い足底では吸収率が低く、0.14倍となっています。
ここには記載がありませんが、耳の後では体表温度が高いことなどの理由により吸収が高いことがわかり、乗り物酔い止めのパッチなどは耳の後ろに貼って使用するものもあります。
また、足の裏は上で述べたように吸収率が悪い部分になりますが、水分の吸収はお腹や背中と比べて10倍程度高いことがわかっています。水虫の薬で液体の物が多いのはこの為です。
このように体の部位によって薬物の吸収が異なることを知っていると、薬を選ぶときに参考になるかもしれませんね。